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2009年 01月 14日
最近、古典であるプラトンの「想起論」にふれて考えさせられた。
そこには将来に向けて私たちが、 この世界で生きるための教えがある。 。。。。人間が住むこの世界は「向こうの世界」の投影である。 つまり、”影”でしかない。 本当の世界を「イデア」世界と呼ぶ。 イデア世界は美しいものに満ちている。 美しい絵、音楽、言葉、環境、花、川、野、山。 そして抽象的な概念。 抽象的な概念とは真・善・美を源とする概念のことで、 愛、優しさ、思いやり、柔和、温厚、静隠、平安、くつろぎ、など。 本当に価値あるものは目に見えず、形がない。 この世に生まれいずる人は川の畔で一泊する。 川の水はとてもおいしく、欲の強い人はガブガブ飲んでしまう。 水を飲めば飲むほど、人は「向こうの世界」のことを忘れてしまう。 川の名は「アメレス」という。 「アメレス」とは「忘却」のこと。 アメレス川の水をあまり飲まなかった人は、 こちらの世界(影の世界)に来ても「向こうの世界」の記憶が鮮明で、 その記憶を書きとめたものが美しい音楽となり、 人の心を揺さぶる絵画になる。 こちらの世界でいいものを作ったり残したりするのは、 その人が作りだしているのではなくイデア世界の記憶が残っているためだ。 「向こうの世界」を思い起こしている(想起している)だけである。。。。。 ”存在するもの”は"無”があって存在する。 ”目に見えるもの”は、”見えない思い”があって作られる。 ”結果”は”プロセス”があって得られる。 前者があって後者が在る。 私たちはアメレス川の畔で欲の皮を突っ張らせて 前者の水をたらふく飲んでしまい、 後者を忘却している。
by 3ikio
| 2009-01-14 15:11
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